「私は、嫌で仕事を辞めたことは一度もありません。でも、家庭があるので、何かあれば辞めなければいけませんでした。家族の負担を考えると、仕事との両立は非常に難しかったです。」

石垣島ブートキャンプに参加した竹下さん(仮名、32歳)の声です。

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竹下さんには、中学生の息子さんと小学生の娘さんがいます。
18歳で結婚し、子育てをしながら仕事もこなしてきました。幾つかの仕事を経験しましたが、
特に、雑誌の編集の仕事は楽しく、いろんな出会いと学びが、更なる仕事への欲求を駆り立てました。
そんな竹下さんにとって、仕事が家庭の都合で制限されることが徐々にストレスになっていきました。

「残って仕事を終わらせたいと思っても、保育園の延長時間の負担を考えると帰らないといけない。好きな仕事なのに、家族都合で辞めなければならなかったことが辛かった。」と竹下さん。

竹下さんの仕事に対する想いは消えることはありませんでした。だから、子供が大きくなり、自分のことを自分でやれるようになっていたことで真剣にフリーランスを考えるようになりました。

ただ、家族への負担を考えると踏み出す一歩が重いのです。ITブートキャンプは、1ヶ月間石垣島に滞在します。子どもの世話、日々の食事の用意を考えると、自分の気持ちだけでは進めません。竹下さんが母親に相談したところ、「一ヶ月だったら、ご飯も、子どものこともできるから、旦那がいいよって言ってくれば、行ってくればいいよ。」その後、しぶしぶ夫の了解も得ることができました。

2015年6月に全くの未経験から、石垣島ブートキャンプに参加しました。滞在期間で、Web制作の基礎を学び、その後、サポートメンバーとなり、学んだことを新たな生徒さんに教えたり、Web制作の業務を委託されたりしています。

ブートキャンプに参加する前と後で、何が変わったのか、竹下さんは複雑な想いを教えてくれました。「応募した時は、自動的にWebデザイナーとして働けると思っていました。もちろん、努力も勉強もするけど、その先には自信ももてて、私は、Webデザーナーと言えると思っていたけど、まだまだ道が長いことに気づきました。確かにWeb制作のスキルは身についたけど、それをどう活かせばよいのか、どう仕事と結び付けるのかは分かりません。」

ただ、竹下さんには希望もあります。「作品を作ることで、自分の思いが形になり、人が喜んでくれるのは魅力に感じています。家族にも協力してもらっているので、なんとかこの道でやっていきます。」

Web制作者としてフリーランスを目指す道は、子育てを経験し、仕事に復帰したい女性にとっては確かな選択肢となりえます。その責任の大きさに見合うスキルに達するまで絶え間ない努力が要求される反面、仕事を継続したい女性が必要とする柔軟さに応えてくれます。確かに、誰しもがフリーランサーとして成功するほど甘くはないのですが、女性を取り巻く環境を考えると、専門性をもって、一生続けられる仕事を希望する女性に今以上に考慮されてもいい選択肢ではあるのです。