生活必需品になったデジタル機器。子供が使うことどう思いますか?
在宅ワーカーが仕事で欠かせないデジタル機器。多くの人が、スマートフォンやタブレット、そしてパソコンなど、様々な機器を生活の中で使わない日はほとんどないでしょう。しかし、子育てで使うとなると抵抗感が強くなるかもしれません。子供にとって、デジタル機器を早くから使うことは良いことなのでしょうか?
育児で活用どう思いますか?
ときどき、テレビや雑誌などで子供へデジタル機器を使うことへの話題を耳にします。みなさんは、子育てにデジタル機器を使うことをどのように考えていますか?
2014年から2016年に取られた統計データによると、少しずつですが『育児にデジタル機器を活用してもかまわない』という意見が増えています。性別や年代別に詳しく見てみると、育児に関わる時間が多いからか、女性の方が『活用してかまわない』という意見が増えています。
年代別の男性と女性のグラフはとても特徴的です。男性の年代別の方が、50代60代は減少しています。
しかし、女性の年代別の方は、20、30、40代は若干減少傾向ですが、50代60代は増加しています。大きな差はありませんが、とても興味深い結果です。
デジタル機器は、子育てだけではなく大人も便利なツールです。例えば、字が見えにくい場合は、簡単に拡大できます。また、書かれている文字を音声で聞くことも簡単にできます。
年を取れば今までできていた読み書き計算も、時間がかかったり、難しくなったりすることもあるでしょう。できなくなったことを、人に頼らずに自分の力で自分に合うようにカスタマイズできるのは、デジタル機器の最大の強みと言えます。
メガネと同じように必要な子供たち

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デジタル機器はあくまでもツールです。つまり、道具ということを覚えておくことが必要です。このことを正しく理解していないと、『デジタル機器=子育てに悪影響』となってしまいます。
デジタル機器の活用は、実はとっても必要な子供たちがいます。
みなさんは、『ディスレクシア』をご存知でしょうか。
ディスレクシア(英語: dyslexia、ディスレキシアとも)は、学習障害の一種で、知的能力及び一般的な理解能力などに特に異常がないにもかかわらず、文字の読み書き学習に著しい困難を抱える障害である。
最近、デレビなどでも紹介があるためご存知の方もいるかもしれません。説明のように、見た目では分かりにくいため、学習だけではなく生活する上でもとても苦労することが多いのが現状です。
しかし、デジタル機器を使えば、字が読めなくても音声として変換すれば理解できたり、文字が書けなくてもタイピングならできたりといったように、学びも生活もしやすくなります。
こちらのディスレクシアの啓発動画では、デジタル機器により学べる子供達について『Learning Difference』として説明されています。
つまり、目が悪い人がメガネをかけるのと同じ役割を、デジタル機器が担うということです。
どうしても、『子供の頃からデジタル機器を使わせない』という考えは、自分の子供だけではなく、どの子も一律にしようとする傾向があります。
そのため、困難さがあるため使いたいといっても、非難されたり学校での活用ができなかったりと、様々な弊害を生んでいます。
学びに活かした実践事例
ここで、私が住んでいる佐賀県武雄市のことをご紹介します。佐賀県武雄市では、市内の小中学校に1人1台タブレットを導入しています。
事前に、自宅で予習や復習ができる動画や教材などもあります。また、電子黒板も導入されており、授業中に写真や動画を撮ったものを電子黒板で共有しながら発表する取り組みも行われています。
多くの子供達へタブレットなどの電子機器の使用が普通に行われているため、学習上に困難さがある私の子供達への取り組みも、少しずつ進んでいます。
今年度で武雄市が参加し始めて3回目となる、魔法のプロジェクト。これは、学習上困難さがある子供達に、テクノロジーを使って学びをサポートしようと、全国の協力校と行われている取り組みです。
実施しているのは、東京大学先端技術科学研究センターとソフトバンクの教育関連事業を行なっているエデュアスです。魔法のプロジェクト自体は、始まって10年になります。
このサポートにより、困り感があっても自分でできたことを体験できるようになり、これから生きていく上で必要なツールを手に入れ、元気になっている子供達がたくさんいます。
まとめ
まだまだ、育児においてデジタル機器を使うことに、抵抗感を持つ方もいらっしゃるかもしれません。しかし、今回お伝えしたように、あくまでもデジタル機器はツールであり、使い方次第ということです。
デジタル機器に頼りすぎるのではなく、それぞれにあった使い方をすることが大切です。1つではなく、楽しみながら試してみて工夫したり別の方法を考えたりすれば、今までと違った遊びや学びができ、これから必要な自分で考えられ創造できる力もついていきます。
まずは、大人自身が楽しめる使い方を試してみて、『面白い!』と思えることを体験し子供達に共有してみてはいかがでしょうか。
この記事を書いた人:Yukiyo Takahashi
webデザインコース卒業生の高橋幸代です。2人の不登校の子供達と自分達にあった生活をするため、公務員から在宅ワーカーへキャリアチェンジしました。私のミッションは、『ICTを使えば時間と場所に関係なく、学びも仕事もできることを発信すること』です。 『在宅ワーク知恵袋』では、私と子供達の生活の中で、日々、試行錯誤しながら気づいたことも発信していきます!